最近、至るところで耳にするようになった「モンテッソーリ教育」。海外ではフェイスブックやグーグルの創始者が、日本では将棋の藤井聡太棋士が、幼少期に受けていたことで話題になりました。
モンテッソーリ教育の目的は、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ことです。難しそうに聞こえるかもしれませんが、実はポイントを抑えれば、家庭で出来る「おうちモンテッソーリ」は今日からでも取り組むことが出来ます!
「興味はあるけど、モンテッソーリ教育を受けられる場所が近場になくて…」
「おうちでやってみたいけど、何からはじめればよいのかわからない…」
このような悩みを持つ方へ、我が家がどんな風に「おうちモンテッソーリ」を始めたかを紹介してみたいと思います。
抑えるべきポイントは主に3つあります。
- 子どもの「敏感期」を知り、子どもを「観察」してみること
- 「敏感期」に合った「教具」を用意してみること
- 子ども目線で過ごしやすい環境を整えてみること
これらを意識してみると、
子どもの行動ひとつひとつが今までと全く違って見えて来ますよ!
子どもの行動ひとつひとつが今までと全く違って見えて来ますよ!
Contents
そもそもモンテッソーリ教育とはどんなもの?
モンテッソーリ教育とは、19世紀末~20世紀半ばにかけて医師・教育者として活躍したマリア・モンテッソーリが提唱した教育法です。
モンテッソーリは、子ども達には「自分を育てる力=自己教育力」が備わっており、環境を整えてやり方を教えてあげることで、なんでも自分で出来るはずと考えました。
また、子どもには誰でも「敏感期」という、ある物事に強い興味を持ち、集中して同じことを繰り返す時期があることに気づきました。
この敏感期に合った活動を子どもが自ら選び、熱心に取り組み満足するまで続けることで、
「自分で最後までやり遂げることができた!」
という充実感・自信を育てることが出来るのです。
ことこ
これは、我が家でモンテッソーリ教育を取り入れることにした決め手でもありました!
「敏感期」には月齢・発達に合わせて様々な種類がある
「ああ!ティッシュをひと箱全部出されちゃった!」
「ご飯の時に食器をスプーンで叩いちゃう…」
このような経験、「育児あるある」ですよね…。
ことこ
ことこの息子も、おしりふきをそれは楽しそうに散らかしていました…(汗)
大人から見ると子どものきまぐれないたずらに見える行動、実はこういったものが「敏感期」における「子どもが何か能力を習得したがっている合図」なのです!
敏感期には、主に6つの種類があります。個人差はありますが、それぞれ子どもの月齢・発達に合わせてある一定の時期に特に強く表れるようです。以下に簡単にまとめてみました。
- 言語の敏感期ー言葉を覚えようとする時期
- 秩序の敏感期ー「いつもと同じ」にこだわる時期
- 感覚の敏感期ー五感が鋭敏になり、成熟する時期
- 運動の敏感期ー自分の思った通りに身体を動かすことを覚える時期
- 数の敏感期ー数字に興味を持つ時期
- 文化の敏感期ー言語や数以外の文化(宇宙・動物・植物など)に興味をもつ時期
自分の子どもが何に興味を持っているのか「観察」してみる
モンテッソーリ教育の基本は、「観察」です。
「観察」とは、やって良いこと・悪いことという物差しを置いて、子どもを分析することもなく、ただありのままの姿を見守ることです。
「観察」とは、やって良いこと・悪いことという物差しを置いて、子どもを分析することもなく、ただありのままの姿を見守ることです。
さて、「敏感期」を踏まえたうえで、先ほどのいたずらを「観察」してみると…
ティッシュを引き抜くいたずら
→自分の指先や腕を自分の意志で動かして、つまんだり引き抜いたりしてみたい!
→自分の指先や腕を自分の意志で動かして、つまんだり引き抜いたりしてみたい!
食器を叩くいたずら
→自分の腕を大きく自由に動かして音を鳴らしてみたい!
→自分の腕を大きく自由に動かして音を鳴らしてみたい!
このように、子どもが「今何に興味があって、どんなことを学びたいか」を知ることができます。 そうすると、
「それならば思う存分ティッシュを引き出させてみよう」
「叩いてもよいおもちゃを用意してあげようかな?」
と、親の考え方も変わっていきますよね。
ことこ
ちなみに引き出されたおしりふきはジップロックにしまって、 優先的に使っていました…!
子どもが自分で自分を育ててあげる為に必要な「教具」と「お仕事」
モンテッソーリ教育では、敏感期に自分の能力を伸ばす為に行う活動のことを「お仕事」、そのお仕事を助ける道具のことを「教具」といいます。
例えば、ティッシュを引き出したい子には、布を何枚も結んで繋げたものをミルク缶に入れた「引っ張るお仕事」を。食器を叩きたい子には、シロフォンやハンマートイといった「叩くお仕事」を与えてあげましょう。
この教具、もちろん買うこともできるのですが、100均などの素材を使って手作りできるものもあります!
子どもの敏感期に合わせて、用意してみましょう。
ことこ
ことこが息子に初めて作ってあげた教具は「ポットン落とし」でした! 夢中になって遊んでいました!
ポットン落としの作り方は、こちらの記事で紹介しています!良ければ合わせてご覧ください♪
子どもが「自分で出来る」環境を整えてみよう
「子どもは環境を整えて、やり方さえ教えれば、自分で出来るようになる」
「自分ひとりで出来るようにお手伝いしてあげる」
という考えが、モンテッソーリ教育の本質になります。その為に、気を付けるとよいポイントがいくつかあります。
- イスやテーブル、棚などの家具は、子どもに合わせたサイズのものを用意する。
- 棚に置く教具の数は2~3つがちょうどよい。多すぎると目移りしてしまう。
- 棚に教具を置くときは、必ずいつも同じ場所に。どこに片づければ良いかが分かる為。
- 教具や道具はトレイやかごにまとめて、子どもが自分で用意できるようにする。
- 教具は定期的に入れ替えて、使わないものは収納する。
とはいえ、いきなりすべてを揃えるのハードルが高いですよね。
まずは最近使わないおもちゃや絵本をしまってみて、「少ないものから遊びたいものを選んでみる」ということから始めてみても良いかもしれません!そこから段々と子どもの活動スペースを整えていけると良いですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
モンテッソーリは、自分の仕事のことを「暮らし方の教育」と語っていたそうです。その言葉のとおり、遊びの中だけでなく、生活のあらゆる場面で参考にできることがたくさんあります。
子どもの「自分でやってみたい! 」という思いを大切に育てるおうちモンテッソーリ、ぜひ挑戦してみてください!