子宮頸がん検診で高度異形成が発覚した30代ワーママの体験談ブログ

体験談

マザーキラーと呼ばれるがんをご存じでしょうか?
「子宮頸がん」という子宮頚部にできるがんで、20代~40代と子育て世代の女性の罹患リスクが非常に高いことから、このように呼ばれているそうです。

私は2020年に子宮頚部で「高度異形成」が発覚し、入院・手術をしました。
高度異形成とは、子宮頸がんの一歩手前の状態になります。
発見のきっかけになったのは、育休明けに職場の健康診断で受けた「子宮頸がん検診」です。


最初にこの単語を調べた時に思ったのは「私、がんになるんだろうか…」という漠然とした不安でした。


11月は子宮頸がん予防啓発月間との事なので、私自身が体験した「高度異形成」が発覚し、治療に至るまでの話をまとめたいと思います。
あくまで個人の体験談ではありますが、同じような不安を抱えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

この記事をおすすめしたい人

  • 子宮頸がん検診を受けるか迷っている
  • 子宮頸がん検診で高度異形成(HISL)と診断された
  • 高度異形成に罹った体験談を知りたい

結論からお話しますと、2020年9月に発覚後、11月にレーザー蒸散術で処置。2021年11月現在は定期検診を受けておりますが、今のところは再発する様子もなく元気に過ごしています!

妊娠中にも「子宮頸がん検診」を受けていたのに…!?「高度異形成」発覚までの流れ


私自身の「高度異形成」が発覚するまでの流れを、時系列で追ってみました。

2019年夏 妊婦検診にて子宮頸がん健診→問題なし

2019年秋 第一子出産

2020年4月 職場復帰

2020年8月 健康診断・子宮頸がん健診

2020年9月 健康診断の結果異常あり、婦人科受診で再検査→高度異形成発覚

妊娠中の子宮頸がん健診では「異常なし」

健康診断で婦人科系の検診が無料で受けられるようになってからは、基本的に毎年子宮頸がん検診を受けていました。

最後に受けた子宮頸がん検診は息子の妊娠中。
前年の健康診断でも受けていましたが、病院の方針で再度受けることになりました。結果は異常ありませんでした。

出産後、初めての健康診断の子宮頸がん検診に引っ掛かる

職場復帰をした年に、毎年受ける健康診断でいつものように子宮頸がん検診を受けました。
結果をネットで見ると、見慣れない文字が…。

子宮頸部細胞診 HSIL クラスⅢb

【1ヶ月以内に婦人科で検査を受けてください】


「なんだコレ?とりあえず夫に報告っと〜」とよく調べもしないまま夜勤中の夫にLINEしました(後にこれが夫婦喧嘩の種になる…)。


それから改めて「HSIL」「クラスⅢb」という単語を検索してみると、

HSIL=高度病変 (中等度異形成、高度異形成、上皮内がんの疑い)

クラスⅢb=悪性をかなり疑う

との結果が……。

「私、がんになるかもしれないの…?」
とにかく血の気が引いて、その後はひたすらスマホに齧り付いて検索魔になっていました…。

ただ、冷静な部分もあって、

ことこ
ことこ

これは早々に婦人科を受診しよう。明日職場に行って半休調整してもらって、後は精密検査出来る病院のピックアップだな…


と、淡々と自分のやるべきことの整理をして、旦那に半ば一方的にLINEで報告していました。

ちなみに後から夫に聞いてみたところ、「夜勤中に知って、この場で何も出来ないことに腹立たしくなって仕事中ずっとイライラしてしまった」との事でした…。

私自身も動揺していたとはいえ、報告のタイミングは考えるべきだったと反省しています。

私が重視した子宮頸がん検診の精密検査が出来る婦人科の選び方


検診結果を知った翌日、職場に出勤してすぐに報告し、休みの調整をしてもらいました。

最初の病院選びに私が重視したポイントは、以下の2つです。

自宅からアクセスがしやすい 
→職場から通院してそのまま息子の保育園へお迎えに行くことを考え、なるべく生活圏に近い方が良い
午後診療の時間もある
→午前中が忙しい為、半休を貰いやすい午後の時間帯に診療をしているか


上記の条件を踏まえて事前に3つほど病院の目星をつけていましたが、実際に電話をしてみた所

  • 子宮頸がん検診はやっているが、精密検査はやっていない
  • 婦人科の検査予約が出来る時間が1日のうちで限定されている


など、思いのほかスムーズに行きませんでした。
しかし幸いなことに、ピックアップしていた病院の一つで、自宅から比較的近場の総合病院の婦人科を最短で予約することが出来ました。

コルポスコープ診は痛い!?精密検査を受けた結果、「高度異形成」確定

産婦人科でお馴染みの「足が開くあの椅子」


精密検査では、「コルポスコープ診」「組織診」を行いました。
出産経験のある方ならご存じかと思いますが、産科で何度も経験した「足が開くあの椅子」に座っての検査です…!

コルポスコープ診・組織診

コルポスコープと呼ばれる拡大鏡で子宮頚部を拡大して観察し、異常な部位が見つかったら組織を一部採取して、悪性かどうかの判断を行う

ことこ
ことこ

当日の恰好はチュニック+スラックスにして、下半身を脱いでも問題ない恰好で受診しに行きました。


事前にどのような検査を行うのかをネットで調べており、


「コルポスコープ診 痛い」
「コルポスコープ診 出血」


などの検索ワードもチラホラ。
組織を一部切り取る可能性もあると聞いていたので、正直最初はドキドキしていました…。
ただ、実際に組織を切り取る時にはチクッとしたくらいで、ほとんど痛みを感じませんでした!


この精密検査の結果、やはり高度異形成であることが確定。
手術を勧められる事になりました…。

「レーザー蒸散術」か「円錐切除」か?それぞれのメリット・デメリット


私の通院した病院では、高度異形成の手術の方法として「レーザー蒸散術」「円錐切除」のどちらも可能でした。
私がお医者様から受けたレーザー蒸散術・円錐切除それぞれのメリット・デメリットについて、簡単にまとめてみます。

レーザー蒸散術のメリット
☆患部をレーザーで蒸散する手術の為、円錐切除に比べて入院の日数が短く済む
☆子宮頚部を切り取らない為、術後の妊娠での早産・流産のリスクが減る
レーザー蒸散術のデメリット
☆子宮頚部の表面のみを蒸散するだけなので、奥まで進行していた場合再度手術の必要がある
円錐切除のメリット
☆子宮頚部を切除し、組織を病理検査にかけることでより詳細な結果が分かる
円錐切除のデメリット
子宮頚部が短くなる為、術後の妊娠での早産・流産のリスクが一般に比べると上がる


これらを踏まえたうえで、

  • 今後妊娠を希望している
  • 現在育児中である
  • 保育士の仕事をしている

などの点から、1泊2日で出来、妊娠後のリスクの少ない「レーザー蒸散術」を勧められました。


心配性な私は、

ことこ
ことこ

表面だけ蒸散して治りきらなかったらもう一度手術…?そうなると仕事を更に休まないといけないし、入院期間中の息子のフォローは?夫に全部任せられる?でも円錐切除にしたらただでさえ体力仕事なのに流産・早産の可能性が上がるのは…

など、ぐるぐると堂々巡りに悩みました…(汗)


最終的にはお医者様のアドバイスを信じて、レーザー蒸散術を受けることに決めました。
手術の体験談はまた後日まとめていきたいと思います。

子宮頸がん検診は可能な限り毎年受けましょう


国立がん研究センターがん情報サービスでは、子宮頸がんに関して下記のように説明されています。

 

子宮の入り口付近に発生することが多いので、婦人科の診察で観察や検査がしやすく、発見されやすいがんです。また、早期に発見すれば比較的治療しやすく予後のよいがんですが、進行すると治療が難しいことから、早期発見が極めて重要です。

 

国立がん研究センターがん情報サービス「2.子宮頸がんとは」

お話した通り、私は1年前は異常なしだったのに、次の年には高度異形成と診断されました。
また、産前・産後共に不正出血やおりものなどの不調があったわけでもなく、完全に無自覚な状態でした。


何気なく職場で毎年受けていた健康診断で早期発見出来たのが幸いでしたが、もし復職が1年先だったら?
正直、受けていたどうか分かりません。

ことこ
ことこ

発見が遅れて、知らぬ前に進行していたかもしれない…と考えると、ゾッとします。

子宮頸がんは防げるがんです。
子宮頸がん検診は自治体でも無料~一部自己負担で受けることが出来ます。

ひとりでも子宮頸がんに罹る女性が減ることを願って、この記事を書かせていただきました。
なるべく毎年、子宮頸がん検診を受診することをおすすめします。